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2005年7月31日 縄文土笛つくりinミステリオ(インターナショナルサマーキャンプ)千葉県長柄町 日本エアロビクスセンター(生命の森リゾート)
■レポート・写真 稲田美織

寺尾のぞみさん
 NYの金融界でエグゼクティブディレクターを務めていた寺尾のぞみさんは、ご自身の経験を元に子供たちに夢と希望と勇気と愛を伝えるために5年前からインターナショナルサマーキャンプを主催してきた。ミステリオは今年5周年ということで何か特別なクラスを企画したいということで、宇々地氏にその白羽の矢が立った。

 寺尾さんは、真の国際人になるにはまず、自国のことを知ることがとても大切であると強く感じ、宇々地氏が制作演奏活動をしている縄文土笛の作り方、演奏を子供たちに教えてほしいということであった。まさに日本人の魂、そしてすべてのルーツである縄文を肌で感じ実践して、私たちの中の大切なものを子供たちに感じてほしいのだという。

 クラスは、木漏れ日がとても気持ちの良い、森の中で行われた。子供たちには内容を秘密にしていたため、皆これから何が起きるのか、ワクワクしていた。皆、宇々地氏を囲んで大地に座った。すると宇々地氏は、持っていた球体の縄文土笛で演奏を始めた。その音色の美しさに、子供たちの目はぱっと輝いた。森の中での演奏はとてもやさしく、木々のざわめき、太陽の光や風と一体になってあたりを包み込んだ。
 その後、今まで美しい音色を発していた球形の楽器を自分たちでこれから作るのだと知り、みんなの期待は一気に膨らんだ。そして宇々地氏が土笛の作り方を説明しながら、作りかけの笛をいきなり吹くと美しい音色を奏でた。子供たちは、粘土のままでも音が出るその事実に本当に仰天したらしく、一斉に歓声を上げた。宇々地氏は子供たちに粘土を配り、一人一人に作り方を丁寧に教え始めた。なぜかスタッフや先生たち、アメリカ人講師たちまでもいつの間にか、夢中になって土笛作りに参加していた。

 いくつか用意した見本の土笛を参考に皆は銘々の大きさ、そしてユニークな形の土の球体を一生懸命に作り始めた。紐で縄文の模様をつけたり、模様を書き込んだり、装飾を加えたり、それぞれ個性豊かな土笛が出来上がり、子供たちは吹き始めた。
 
 

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